2/1 「圏外編集者」感想

都築響一さんの「圏外編集者」を購入。一気に読み終える。編集者とは何者なのか、この本を読む前に自分なりに練り固められていたイメージとこの本に書かれていた正解はそう違わない印象を持った。それは、(取材対象となる)モノについて、自分が面白いと思える視点・切り口から取り上げ、無駄なく必要十分な形で受け手に提供する人、のことである。都築さんは出版側の編集者なので、雑誌や書籍で例示されていたけれど、テレビ番組にも大いに通じる点があると思った。ドキュメント72時間だったり水曜日のダウンタウン、人生のパイセンTV、家ついて行ってイイですか?などのドキュメンタリー/ドキュメント系バラエティ番組が今日の好評を受けている理由は、その番組によって得られる情報がGoogleに載っていない/Googleの検索窓に打ち込まれない情報であり、多くの視聴者の生活圏には関わらないものの確かに存在する日常のような、インターネット全盛の現代においても視聴者にとって知られざる情報を無駄なく、番組らしさの出るテンポで提供しているからであると改めて思った。編集者として1番に求められるものはどのような視点・切り口から取り上げるかというセンスであると思う。しかしそのセンスを磨くためには成功も失敗も含めて数多くの幅広い経験を積むことが重要であるし、失敗が重なったとしても成功を目指して前へ進む情熱が求められるのだろうと思う。