3/10 恵比寿

駅の東口を出て、明治通りを左に曲がり、リキッドルームへ。取り置きのチケットを引き換えに2Fへ上がるとなかなかの混雑。チケットの列とグッズの列が交差して、隙間を縫うように移動する人々。引き換えを終え、時間も差し迫っていたので駆け足で1Fの入場口へ。バーカウンター、缶のジーマをもらう。ホールへ顔を向けると丁度フロアが暗転。20:00、オンタイムの開演だった。飛び込むようにフロアの中へ。閉じられたステージの緞帳に煽りVTRが上映される。47都道府県を巡るジャパンツアー。今日はその千秋楽だ。日本各地を巡っていく中で記録された映像・写真が緞帳に映し出される。

 
東京で1番かっこいいバンドを自称する彼らにとって、東京を飛び出して2ヶ月のライブツアーに出ることは大きな試練だっただろう。そんな試練を乗り越えた彼らがついに東京に帰ってくる。思いを巡らせて煽りVTRに見入る。飲み終えたジーマの缶を潰してズボンの右後ろのポケットにしまう。いよいよステージの幕が開く。
 
かっこいいバンドとは何なのか。その答えがあるライブだった。それは、観客をたまらなく夢中にさせる良いライブをするバンドである。ベース、ドラム、ギター、キーボード、ボーカルの総てに魂が乗っかってくる演奏。足を、腕を、身体全体を揺らすリズム。心の奥を突き動かすメロディ。それらは間違いなく2ヶ月の試練によって磨き上げられた賜物だった。
 
本当に東京で1番かっこいいバンドになって帰ってきたどついたるねんの格好良さに心の底から夢中になった夜だった。