#20171027 Shibuya

 渋谷クラブクアトロにて開催されたPUNPEEの「The Journey Into Mystery Tour」追加公演へ。

 先週の赤坂ブリッツでの公演を経てのライブという事もあってか、自然体のリラックスした佇まいが印象的だった。1曲目の「Lovely Man」を終えると照明に近くから照らされたからか"ちょっと暑いね"とスタジャンを脱ぎ、白いTシャツ1枚に。アサヒスーパードライの缶を一口煽って「Happy Meal」。続く「Renaissance」では観客による多くのハンズアップと掲げ上げたスマートフォンがステージへ向けられた。

 そして本公演ではこれまでのキャリアを振り返るかのように数々の多彩な客演があった。"背筋をピンと伸ばしてくれる存在です"と呼び込まれたNORIKIYOはTHE BLUE HEARTSの「終わらない歌 (REMIX)」と「待ちぼうけ」を披露。"同じ高校の同級生だった、友達です"と紹介されたGAPPERはP&Gとして「PSG現る」「寝れない!!!」「かみさま」をパフォーマンスした。「Play My Music」と「4800日後…」を披露したMETEORはかつて自身が最初の一回しか足を運ばなかった渋谷ハチ公前でのサイファーに(PUNPEEが連れて行こうとした)5lackも来たがらなかったことについて、"5lackは俺と動物占いが同じだと思う"と独特のMCで観客を沸かせた。アンコールの1曲目、スピーカーからビートが鳴らされる。薄暗いステージにDJ 原島宙芳とDJ ZAIの両名の姿は見受けられない。MPCを叩くSTUTSが照明に照らされた瞬間、大きな歓声が上がり、フロアの前方はモッシュピットの様相となった。「Renaissance Beat」及び「Pushin'」の生演奏のビートに乗せて「お隣さんより凡人」、そして「夜を使いはたして」が披露された。最後に招かれたのは一十三十一。「Night Flight Telephone Call」を終えると、"今回のアルバムに1曲だけ女性ボーカルの入った曲があるんですけど…"と譜面台に乗った歌詞の紙に助けられながら「Rain (Freestyle)」がパフォーマンスされた。

 PUNPEEが一人でマイクを握る曲は今回リリースされたアルバム「Modern Times」の楽曲がその多くを占めていた。本アルバムの楽曲はアルバム内の演出に類するように映像がプロジェクターから上手側のスクリーンへ投影された。そして、今回ライブ本編の最後に披露された「Oldies」はアルバムに通底する"未来から見た現在"と客演を交えたライブによる"過去から見た現在"の両面のイメージをPUNPEEの歌う姿に強く感じさせた。

 「…でも、大事なのはこれからだぜ」というアルバム内から引用されたMCはクラブを出て日常に戻った後の、少しだけ未来の自分たちとPUNPEE自身に向けられた言葉であるように感じた。